あなた そこにいてくれますか?2016年 韓国
あらすじ
「フランスの作家ギヨーム・ミュッソのベストセラー小説「時空を超えて」を韓国で実写映画化。医療ボランティアでカンボジアを訪れた医師スヒョンは、子どもの手術をしたお礼として、願いをかなえてくれるという10錠の薬をもらう。スヒョンの願いは、30年前に亡くなった恋人ヨナにもう一度会うこと。半信半疑で薬を飲んだスヒョンだったが、本当に1985年にタイムスリップし、過去の自分と出会う。ヨナの死を知った若きスヒョンはヨナを助けたいと願うが、ヨナとの未来を選べば、彼女の死から10年後に誕生するはずの娘が存在しないことになってしまう。過去と現在、2人のスヒョンは、葛藤の末にある決断を下す。」Wiki
○監督 ホン・ジヨン
○出演 キム・ユンソク, ピョン・ヨハン, チェ・ソジン
○映画のジャンル
タイムスリップもの。
○最後までみたか?
みました。
○ビックリしたか?驚いたか?
ビックリしました。面白いです。
○特筆すべき男優、女優はいたか?どのように?
キム・ユンソクは、いつもヤクザの親分とか、仲間外れの警察官という役柄が多いが、この映画では医者を演じています。実に味わい深い、またその一言一言が心に残る。
その若い時代を演じる、ピョンヨハンはあまり知りませんが、そこそこです。
そしてヒロインのチェ・ソジンはイルカの調教師なわけですが、イルカを調教している姿が非常に美しく、全体に体当たりの演技が光ります。そんな人が亡くなってしまったらどれだけ悲しいか?そういう演技です。
最後の方で、本当に大丈夫かなという体当たり演技がありました。
キム サンホという俳優は、いつも三枚目の役で出てくるが、味があって素晴らしい。若いころの役をやった俳優とも、笑えるほどマッチしています。
○もう一度みたいか?
はい
○一緒に見て困る人はいるか?
家族で見てもいいのではないでしょうか?
私は79歳になる母に勧めましたが、感動したようです。
タイムスリップは、それは方便に過ぎず、そこに大いなる人生観を感じます。子供に見せたらよいのでは?
○印象に残るシーン
①まずは最初のカンボジアのアンコールワット?の空撮。ドローンで撮った?あまりに美しく、遠くで遠雷スコールが降っているのが良く分かります。これで終わっても満足と言うシーンです。
②主人公がカンボジアで口唇裂の子供を治療しますが、口唇裂の子はもし治療しなければ、殺してしまう。という話。それを助けてくれと願ってきたお爺さんに、「人生は眠れない時に生まれるのです。」と言われます。そしてタイムスリップの薬をもらう。何か、偉く深い言葉だ。大体、これは原作はフランス。
③キム・ユンソクが若い時の自分に「人間は年をとればとるほど確信がもてなくなる」というシーン。ここで若い時の自分に、「未来はどうですか?」と聞かれ「たいしたことはない」とサラッというところがよいです。
④もう、命も長くないキムユンソクに、娘が、もしすごく会いたい人がいて、あえなければどうすればいい?と聞くシーンがあります。ここも良いシーンです。
その他、いいところはいくつかありますが、何よりもこういう原作がしっかりしているようで、言葉が散りばめられているところが一つ一つ胸に響く映画です。是非とも、見るべきでしょう。
今回はアマゾンプライムだったので、ただで、早送りしながら、レビューが出来て便利でした。原作がベストセラーで、韓国映画のしっかりとした文法で、良い映画です。
○仏教的にはどうか?
原作がフランスなので、仏教の人生観は無いのかもしれませんが、最初にお寺が出てくるところで、仏教的としましょう。
そもそも、これはキムユンソクが演じる、医者の慈悲心から始まった話というところに注目です。そして、その慈悲心の連鎖で、諦めなければいけない愛もあるという、そういう話です。
合掌