migihanshin’s blog

半身不随だけれど 明るく しぶとく 生きていこう!

下女 1960年 韓国

下女 1960年 韓国🇰🇷

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あらすじ

「今は亡き韓国映画界屈指の怪物監督キム・ギヨンが1960年に放ち、韓国映画オールタイム・ベストのアンケートで堂々第1位にも選出された、彼の代表作にして最高傑作。

妻子とともに平和な家庭生活を送る、作曲家で音楽教師のトンシク。彼は工場で働く若い女性たちを相手に音楽を教える一方、妻のチョンシムは内職仕事に励み、やがて彼ら一家は、平屋から念願の2階建ての新居に移り住み、新生活を始める。そんな折、3人目の子どもを妊娠中のチョンシムが病で倒れたことから、ミョンジャという若い女性がメイドとして雇われるが、不気味な彼女の存在が一家を思いも寄らぬ破滅の運命へ導くことに。」wow

 

○所感

前情報はいつもの通りない状態で見ました。韓国とは思えない何ともバタ臭い世界。ピアノの先生として学校で働くキムさんを、2人の女子生徒が狙います。aとbとしましょう。(名前がよく分からないのです)先生に懸想します。ところが、すぐに事が発覚し、学校を辞める事になったのは、主犯の女学生aより友達bの方。学校を辞めてしまいます。そして、ピアノの先生は家を修理して家でピアノ教室をする事にします。この辺り、脈絡ゼロです。その第一号生徒がまたaです。bが学校から辞めてしまい、罪悪感があってかないでか、また先生に懸想します。一方の奥さんは、ピアノの先生を信頼し切っており、3人目の子供を。

先生の子兄弟も意味ありげです。

弟は何処にでもいるヤンチャ坊主。

姉は、足に障害を持っている。家族は彼女に大人になって苦労しないようスパルタ教育を。

そして家も出来たので家事を手伝わせる為に、下女ウンシム登場。顔の扁たいエラの張った10代の未成年のような女性。これだけの紆余曲折の中、下女ウンシムは、簡単に先生に身体を捧げます。後悔する先生。そして、何も起こらぬうちから存在感を発揮する、ネズミ🐀の毒。

全ての出来事が全く脈絡無く畳み掛ける恐るべき駄作か、狂気の一本、としか言いようが無い。マニアは好きそう?

 

○監督 金綺泳

 

○出演

出演者は金振奎イ・ウンシム朱曾女嚴鶯蘭

この出演者写真から見て、左から、Leeさんは下女。チュさんは先生のミシンをやって家計を助ける奥方。旦那が寝取られるより、名誉を重んじる。キムさんは先生その人。アンさんは、写真が現代だが、多分子役だったんではないか?と勝手に、先生のヤンチャな息子。オムさんは、分からない!多分、娘?

 

○全ては脈絡の無いストーリー展開が、意図的なものなのか?ということ。これに尽きます。ただ、映画のリズムは妙にバランスが取れているので、最初のストーリー展開を無視する事も出来ない。下女は下女で、それなりに柔な所もある。何より奥さんが旦那の浮気を知ってからの、日本人にはあり得ない常識の展開。

 

○それにもう一つきになるのは、映像技術。映画の背景が、何度も歪むのである。実はこれはこの映画の不気味さを盛り上げている。でも、どうもこのフィルムが古いので、フィルムを修理しており、その為ではと思われる記事が。詳しくはこちら。

「輝国山人の韓国映画

http://www.hf.rim.or.jp/~t-sanjin/kimgiyon_gejo.html

を御覧下さい。詳細以上の営みに脱帽!

色々ありましたが、韓国映画界屈指の怪物監督キム・ギヨンさんに納得です。怪作です。「メイド」と言う新しい映画があるが、脈絡がある映画。でも、下女ウンシムさんに軍配。

 

合掌