悲しみよりもっと悲しい物語 2009年 韓国
あらすじ
「自身が不治の病だと知る青年が、残される大切な女性のため、自分の代わりに彼女を守る男性を見つけようとするが……。クォン・サンウが涙を隠した主人公を演じる純愛物語。
ともに両親を幼くして失ったチョルギュとウォンは、高校時代に出会って以来、実の兄妹のように一緒に生きてきた。だが、チョルギュは自分が不治の病に侵されていることを知り、彼女への想いを隠し続けていた。そんなある日、ウォンが歯科医のジュファンを好きになったという。チョルギュは自分が世を去った後のことを考え、ジュファンが彼女にふさわしいかを調べ始めるが、なんと彼には婚約者がいることが分かり……。」Wiki
○所感
韓国の特徴的な泣き映画。
色々な設定に無理があるのだが、最期にホロっと言わせてしまうその生死観が絶妙である。人間は人が死ぬから感動して泣くのではない。 この映画と言う短い出会いの中で、その生死観に共鳴して泣くのである。
また、僕はdual私小説と呼んでいるが、これは、ネタバレになるので言わない。これが何のことかは見てから思い出して欲しい。女優の演技力にかなり依存している。
幼馴染の男女が、一緒に暮らしていて、同じような仕事をしていて、何故恋人同士にならないのか? その設定こそ韓国映画の得意技だ。そんなSFがあって、それが自然になってしまう。それを縛る韓国文化が無い。で気が付くと、僕は何故泣いているんだろうとなってしまう。同じ話で台湾作品があるらしいが、是非とも比べてみたいと思う。まるきりのコピーで無ければ、韓国映画の本質が見えてきそうだ。
○監督: ウォン・テヨン
○出演
○クォン・サンウ Kay
主演
彼の心の底に秘めた イ・ボヨン Cream に対する愛。でも、彼の身体にはいつ爆発してもおかしくない爆弾がある。ガン。だから、ひたすら感情を押し殺している。誰にもその思いを漏らさず。人は心の中に1つや2つ、こうした思いを忍ばせて生きている事があるだろう。その健気な自分は客観的に見て、涙ボロボロだけど、大概はバレてしまうものだ。それを絶対にバレないようにする。これが、韓国映画のキーワードである。日本人がやってもなんか違うのだ。下手すると浪花節になってしまう。
○イ・ボヨン Cream
主演女優。
人の思いに鈍感なクリームを演じる。拍手。
○イ・ボムスCha Joo-hwan
クリームの婚約者。他の女性から掠奪する。
この無茶苦茶な設定と、時制のシフトは何度も言うが、韓国映画の得意技だ。
そして、人は皆、心に潜めているネタバレを大事にしているのだなと思う。
○チョン・エヨンジェナ
イ・ボムスCha Joo-hwanの婚約者で、クォン・サンウ Kay の頼みで、婚約者から手を引く。彼女の演技は、主役以上かも知れない。
○総括
正直、音楽は、イマイチだった。余計だった。最初のシーンが無くても、十分成り立った。と思った。トマト、じゃああとひとつトマトが足りないのは何だろう?それは、観客への訴求力。観客の胸を掴み、揺するところが無い。僕の場合は、これが欲しい。人にとってポイントは違うと思うが。韓国映画の場合、宗教観が違うのではないか?と思ってる。
「韓国では10年ごとに全国の宗教人口調査を行っています。 2015年の調査によると、国民の43.9%が何らかの宗教を信じているという結果が出ました(無宗教は56.1%)。 その内訳をみてみると、1位がプロテスタント(基督教)で19.7%、2位が仏教で15.5%、3位がカトリック(天主教)で7.9%となっています。2018/06/09
https://www.ritsumei.ac.jp › detail
映画を通してみる韓国人の宗教観 -韓国キリスト教会におけるカリスマ運動を中心に - 講座詳細 | 立命館土曜講座」Wiki
そうゆう意味で、僕が最初に韓国映画を韓流ドラマに心動かされたのは、以下のドラマである。
「たった一人の私の味方」
『たった一人の私の味方』(たったひとりの わたしのみかた、原題:하나뿐인 내편[4]〈ハナップニン ネピョン〉)は、2018年9月15日から2019年3月17日まで放送された韓国放送公社(KBS)の連続テレビドラマ[5]。1話約40分を毎週土曜日と日曜日の午後7時55分から2話ずつすなわち1週間に4話ずつ放送するようになった人気放送枠の作品で全106話である[3][5]。最高視聴率は49.4%を記録した[5]。キム・サギョンが脚本を書き、ホン・ソックが演出し、主人公である強盗殺人罪で服役した男をチェ・スジョン、その実の娘役をユイ(朝鮮語版)、ユイの相手役をイ・ジャンウ(朝鮮語版)が演じた[6][7]。」Wiki
これを紹介して終わる。
合掌