13 お通じ①
13 お通じ①
去年の8か月の入院は、
僕にとって、
人生のリビルド。
恥ずかしい、
無理だ、
そう思っている自分を、まず最小、最悪の小汚い男とし、
そこから、ひとつひとつ、やり直し、新しい自分の形とする、
新しい清潔な美しい男になる。
こんな話は、娘にするのはよくないのかもしれない。
しかし、娘だからお父さんから出来る話かもしれない。
是非共聞いて欲しいが、無理ならいつか聞いてほしい。
勿論、お父さんみたいにしろと言っているわけではない。
これを参考に、君のスタイルを考えてほしい。
オムツって、病院でしていたのは、最初は赤ん坊が、
よくやるオムツだった。
これは、右左の両端がマジックテープでついてるので、
外すには簡単だ。
僕は、この入院当初の状態においては、
このオムツに、
いつ、
何を、
どれだけ、
漏らしているのかわからない状況だった。
ただ、病気の人は、
便秘の人が圧倒的に多いようだ。
何故か?
通常、立っている人が、病院ではベッドが、
動く🛌🛏とは言え、寝る体制が多い。
また、腸と言うのは曲がりくねっていて、
内部のあちこちで引っかかっているのだ。
小腸で約7m、大腸で1.5m、という腸の長さを通る食べ物、
(どこからお通じへと変身するのかわからないが)
健康な人に比べて傾斜もない状態で、一体いつ、
肛門の出口に到達するのだろう。
そんなわけで、体の中から出難いのは当たり前のことだ。
病人だからと言うので無く、寝てばかりいる人、
横になってボケっとしている人(君の母親)、
運動不足の人、
こう言う人は全て、腸に排泄物を貯めやすく、便秘、
その延長上にある腸の病気にもなりやすいと言うことだ。
もう一つ気になるのは、食べ物って口に入れてから、
肛門に達するまでに、どのくらい縮小するのかと言う、
ことです。
便は、概ね水分が70%から80%で、固形分の内訳は食事由来が3分の1、脱落した粘膜や腸管壁の代謝物が3分の1、腸内細菌(死菌・生菌)が3分の1、とのことです。
しかし一生懸命調べたのだが、
食べ物がどのくらいの割合でお腹の中で小さくなるのか、
書いていない。
腸に来る前に、すでに便は小さくなって、その状況では、
なおかつ水分が70〜80%あるのだろう。
とすれば、1回の食事は、相当な質量になっているとしか、
考えられない。
コンビニのおにぎりが110gあるというから、想像だが、
10分の1くらいに減って行くのではないか?
また、上記の水分も、排泄にかかる時間が掛かれば、
かかるほど、減って行くのではないか?
こんな大事なことを書かず、皆が皆んな、腸の長さばかり、
書いている。元ネタが一緒なのだろう?
これが何故重要かと言うと、僕の場合、一番ひどい時で、
1か月、便秘で何も出ず、ある日、突然、1日に3回に分けて、
排泄したのである。
自分の経験上で言えば、人間は1か月は排泄物を体に溜めて、
置く事が出来るわけだ。
勿論、出す時の苦しみは、凄まじかったが、
終わった後の爽快感もまた、凄まじかった。
退院から、リハビリに移行する中で僕はこのお通じにかかる日数を、
一生懸命数えていた。
そして1か月のその日を待っていた。
周りがどう考えているか何て重要ではない。でもやっぱり恥ずかしい。
これだけ溜めて、分かったのは、これだけ溜めていると、オムツから、
飛び出してしまう事だ。オムツのお尻の側から飛び出してしまう。
この時も、1日で3回、1ヶ月分出したので、1回目は何とか大丈夫で、
これで終わりと思ったのがマズかった。
2回目は、ベッドから車イスに移譲し、昼食をとろうとした時であった。
こいつは背中に沿って走り、オムツの背中側から飛び出したのだ。
排泄物が、背中を走った。
混乱の中で、私は看護婦さんに感謝したい。
驚きもせず、
揶揄うでも無く、
いつの間にか私は、昼食を摂っていた。
あれは何だ。
あれは神様か?
この後、1ヶ月の備蓄期間は、リハビリと便秘薬のせいで、減少し、
病院を出る頃には、1週間の備蓄、便秘期間になった。
最終的な目標は1日1回だろう。それは、次の施設での宿題だ。