越境者 1953年 イタリア
あらすじ
「シシリーの鉱床が閉山され、坑夫たちが職にあぶれてしまった。そこへ、とある男がフランスへの不法移民を持ちかけてくる。男の言葉に従い、坑夫たちは家財を売り払ってフランスへ向けて旅立つ。しかし、かき集めた金を、その男に持ち逃げされてしまう。坑夫たちはあえて、フランス行きを強行するが......。」Google
監督: ピエトロ・ジェルミ
監督略歴
「ピエトロ・ジェルミ(Pietro Germi, 1914年9月14日 - 1974年12月5日)はイタリアの映画監督、脚本家、俳優。
〜略〜
ちょい役の俳優や助監督、脚本家として下積み生活を送り、1945年、“Il testimone”で監督デビュー。シチリア人など、イタリア社会の底辺を支える庶民を主人公に、ネオレアリズモの社会派ドラマを次々と発表」Wiki
○ラフ・ヴァローネ (Saro Cammarata)男
主人公。
シシリーの鉱山で働いていた。硫黄鉱山。が閉鎖。彼らは、サーロ(芸名?役名?意味不明チッチョ?)といういかがわしい男の口車に乗り、フランスに行く事にする。家を売り、全ての財産を売り、母のいない3人の子供達と一緒にフランスに行くことにする。その他のメンバー。
❶会計の老人
❷結婚仕立ての若者2人。結婚式は、我々も参加する。
この2人、夫ルカ。妻ローザ。
❸途中から合流したならず者ヴァン二。
❹そのヴァン二の情婦バーバラ。
ちなみに気になるこの呼び名方。映画でよく出る呼び方。
「ならず者(ならずもの)とは、社会の一員としての義務や役割を果たさない厄介者のこと。成らず者とも。同義語として、ヤクザ者、手に負えない者、素行の悪い者、やんちゃ者、ごろつき、無頼漢(ぶらいかん)、荒くれ者(あらくれもの)、与太者(よたもの)、チンピラなど。
現代では反社会的勢力を指す言葉として定着しており、犯罪者だけではなく右翼団体や街宣右翼、暴力団員なども該当する。」Wiki
確かに、ヴァン二は誰もコントロール出来ない男であり、この呼び方が正しい。また、イタリア映画でよく見るのは、情婦。これも良く見る。
情婦とは
「〘名〙 正式の妻以外の愛人。いろおんな。かくしおんな。
※名張少女(1905)〈田山花袋〉「私に…情婦があるのだ」」コトバンク
隠し女は秘密に溢れ人々から軽蔑の眼差しを向けられる。意味不明の存在。
○エレナ・ヴァルツィ (バーバラ・スパダロ)女
彼女の存在が、非常に不思議。最終的に誰の情婦なのか分かるのだが、不思議な存在。
○サーロ・ウルツィ (Ciccio Ingaggiatore)男
悪い奴。皆を騙し金を毟り取り、逃げる算段をする。
○レナート・テッラ (Mommino)男
多分、映画内で結婚した、ルカ。
○映画としては、意味不明の点も正直なところ多かった。「鉄道員」は昔見た事があって印象が良く、期待しすぎか?登場人物一人一人への視点が多すぎて、混乱するのだ。
○でも、やっぱり最近思うのは、イタリア、ネオレアリズモの映画はいい。何よりも美しい画面。白黒なのに、その溢れるような太陽。そして生きるためにギラギラとした男。疑いと不安の中で男について行く女。ある日突然、今あるものを訳の分からないまま失う子供。最高。