migihanshin’s blog

半身不随だけれど 明るく しぶとく 生きていこう!

シルミド   2001年  韓国   

 

シルミド   2001年  韓国🇰🇷   

🍅🍅🍅🍅🍅

再見

 

あらすじ❶

「1968年1月、北朝鮮の特殊部隊がソウルの大統領府に接近し、警官隊と銃撃戦を繰り広げる事件が発生。同じころ、死刑を宣告されたインチャンは軍人のチェ・ジェヒョンから、死刑を逃れるための取引を持ち掛けられる。それは1月の事件の報復のため、北朝鮮の金首相を殺すべく、凶悪犯罪者からなる684部隊を結成するのでそれに加われというもの。申し出を受け、実尾島で軍事訓練を受けるインチャンら31人の受刑者だが……。wowow

 

あらすじ❷

「1971年8月、韓国のインチョンからソウルに向かうバスが武装集団に乗っ取られ、軍と警察は彼らを武力制圧。韓国政府は最初、集団を北朝鮮のゲリラと発表したが、後で韓国軍のある部隊の暴動と訂正し、他は謎とされたまま30年以上がたち、そして本作が生まれた。部隊があった場所から“実尾島(シルミド)事件”と呼ばれた本件、本作のヒットの影響で2005年1月、韓国政府は事件を究明すると発表。男臭いムードがたっぷりな上、祖国に裏切られた男たちの熱い反逆に思わず感動がこみ上げてくる佳作となった。」WOWOW 

 

○あらすじ

WOWOWのあらすじはいつもしっかりしているが、この二つのあらすじは面白い。なんか、同じあらすじだと思うのだが、視点が違うような。

 

○所感(最初のレビュー)

国、組織、忠誠。死刑囚、ヤクザ、親が共産党員、前科者、全ての過去を洗い流す為に、彼等は、金日成を暗殺する部隊に入る。厳しい訓練、脱落者への制裁、未来のない訓練の先、いつしか最強の部隊となる。しかし、政権が代わり、親北朝鮮の政府になり、彼等は不要となる。新しい政府は、今迄、彼等を鍛えて来た部隊に、彼等の抹殺を命ずる。

すいません、殆どネタバレじゃない?

冗談🤭じゃない。最後まで喋っても良い。それでこの映画の魅力が、無くなるとは思わない。これこそ、韓国映画の真骨頂だ。シルミド事件という、未だに韓国政府が認めない事件。ソルギョングを始めとした、熱演。エンターテイメント性0。目標はただ、この人達が存在したのだという一点。

 

○監督: 康祐碩

        

ソル・ギョング  (Kang In-chan  )M

ご存知、ソルギャング。

この映画の特別部隊の一人で最も自分に厳しい男。

          

チョン・ジェヨン  (Han Sang-Pil  )M

さまよう刃」は、彼の最高傑作。

この2人が、特別部隊の中心的存在と考えて良い。

       

アン・ソンギ   (Commandant  )M

この人はいつも思うが、日本人ぽい。

          

○ホ・ジュノ  (Sergeant Jo  )M

逆にこれでもかと言うぐらい日本人には居ないタイプ。

 

シルミドとは

1968年1月21日に発生した青瓦台襲撃未遂事件では、北朝鮮が派遣した朝鮮人民軍第124部隊の31名が38度線を越えて韓国の首都ソウル市内に侵入し、大統領官邸青瓦台の襲撃を試みて失敗した。工作員のうちただ一人捕虜となった金新朝少尉襲撃の目標が韓国大統領朴正煕暗殺にあったことを供述し、朴は激怒して事件への報復措置を取ることを決心した。」Wiki

僕が生まれたのは1967年だったが、1965年東京オリンピックが終わり、1970年の大阪万博に向けて日本は良いことしか無いと言うイメージ。僕たち日本人は、沢山悪い事があったのだろうけども、表向きただただ発展する国。そのイメージだ。しかしこの時の韓国はどうだ。この朴政権時に、経済的発展は遂げたものの、なんとも言えない、プライベートカントリーである。

 

「朴政権は事件の報復として直接的な軍事侵攻を検討した。しかし、直後の1月23日に起こったプエブロ号事件によって、メリカリンドン・B・ジョンソン大統領朝鮮半島有事を回避することの選択を迫られた。当時ベトナム戦争を遂行していたジョンソン政権には朝鮮で新たな戦端を開く余力はなかったためである。アメリカの援助が得られなくなり、朴政権も北進を断念せざるを得なかった。」Wiki

 

「それでも朴政権は、自らもゲリラを使って北朝鮮主席宮爆破と日成を暗殺する計画を秘密裏に進め、1968年4月に専属の特殊部隊である空軍2325戦隊209派遣隊を創設した。隊員は民間人から募集したが、政府は守るつもりの無い条件で勧誘していた[1]。隊は編成年月の「68年4月」からとって「684部隊」というードネームで呼ばれた。北と同じ31名の隊員からなる部隊は、近くの実尾島で過酷な訓練を重ね、北への侵入・金日成殺害の命令が下る日を待った[1]。」Wiki

 

これがシルミドである。そして、最終的にこの国の方針は全く信じられないものだった。

思うのは、韓国。常に大統領が牢獄に入ったり、どうしてこうも日本と違うのだろうと言う事である。そして北朝鮮、別の意味でどうしてこうなんだろうと言う国だ。確かに日本もおかしいところは多いが、根本的なところで行くところまで行ってしまう。

色々勉強してみると、朴政権が韓国の欠点をうまく利用しながら、国を豊かにした点も感じる。その得意とするところは2枚舌だ。そこに踊ろされたのがシルミドだったと言っても良い。

「事大主義(じだいしゅぎ)とは、明確な信念がなく、強いものや風潮に迎合することにより、自己実現を目指す行動様式である[1][2]。東アジアでは外交政策の方針として用いられたこともある。」Wiki

我々が韓流ドラマでよく見る朝鮮のリャンパンが正にそれだ。明確な方針の無い政治は、国民をも左右に触れる事になる。ここの国民は常にこれをやってきて、むしろ北朝鮮の方が革新的なのだろうか?それが正しければ、北朝鮮は長続きしそうな気がする。

何より影響の深刻なのは宗教ではないか?

big_179446.jpeg

宗教別人口グラフ(韓国統計庁、2005年)

この見事なバラツキ具合。無宗教具合。どこかの国は、とりあえず仏教徒が多いがここははっきりと無宗教

 

「韓国では、李朝時代に初代国王李成桂以降数代の国王による崇儒廃仏と呼ばれる大規模な法難が起きている。儒教を保護するというだけでなく、前代の政権高麗が仏教国だったので、その残り香を消すことも理由と言われている。」Wiki

 

あのトンイの時代に、仏教徒は大きな法難にあったのだ。500年以上だ。徳川幕府より長い間、無宗教

北朝鮮は、

朝鮮民主主義人民共和国北朝鮮)は政府が宗教に代わる主体思を掲げて、公式には国家無神論を標榜しているので、その国民の大半は無宗教ということになっている[2][3]。」Wiki

ありゃ。この事大主義の国で、無宗教の国で、シルミドの彼らを誰が救うのだろう?誰が、憐れむのだろう。誰が、慰めるのだろう。宗教は、絶対必要だと思う。

シルミドからかなり離れてしまったが、積年の疑問が解けた。