migihanshin’s blog

半身不随だけれど 明るく しぶとく 生きていこう!

燃え尽きた地図 1968年 日本

燃え尽きた地図 1968年 日本🇯🇵

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あらすじ

「男は妻を別居し、最も職業らしくない職業という理由で興信所の調査員になった。間もなく男は、ある女から失踪した夫の行方動向の調査を依頼された。しかし、女は夫を探すのには熱心ではなく男に協力的でなかった。男はまず失踪者が残していった運転手募集広告、喫茶店「つばき」の電話番号を手掛りに調査を始めた。しかし、いずれもはかばかしくなく、何の結果も得られなかった。そんな時、男は女の弟と名乗るやくざ風の男に会った。弟は失踪者の日記を見せるといって姿を消した。やがて失踪者の会社を訪ねた男は、失踪者の部下田代から、失踪者にヌード写真の趣味があったこと、失踪自体が半信半疑だと聞いた。男はそれが小心者の嘘だと思った。男は弟に会ったが河原に連れて来られ、そこで、やくざの乱闘に巻き込まれてしまった。この事件で弟は殺され、男も興信所から解雇されてしまった。〜〜〜」Wiki

 

所感

○最高につまらない映画。勅使河原宏監督、安部公房原作脚本、と言う意味では、「他人の顔」と同じなのだが、ここまでつまらなくなる物かと、唖然とした。「他人の顔」が失踪物と言うらしいが、これも一緒。失踪した夫の捜索を依頼された勝新太郎は、目が踊っている。実験と言う要素すら感じない。時間の浪費シリーズである。

 

○監督:勅使河原宏

 

○原作・脚本:安部公房

○男(探偵):勝新太郎

そもそも、勝新太郎がイマイチよく分かっていない。この映画で初めてまともに見た感じがする。ただ、中村玉緒が奥さんな事は知っている。僕等ワイドショーの世代には、まずこれが来てしまう。この人は、まだ結婚する前は本当に綺麗なのだ。誰かが下げチンなんだろうか?

勝は探偵で、自分でも何を追いかけているかわからないほど疲れている。勝とスバルは、似合うとは思えない。勝が、失踪者を探しているようにも見えない。この映画の最大の問題点は、失踪者の顔がない点だ。しかも、一貫して無いかと思えば、後で付け足し見たいに出てくる。

 

○女(依頼人):市原悦子

この依頼人は、真面目な依頼人では無いらしい。何故そう思ったか、いや、勝さんがそう言ったから。この映画は万事がこれである。観客に先回りをかましてくる。こちらの感想を最初から拒否してくる。そして途中から、譲歩してくるので、前半と後半の監督が違う人みたいだ。こういうのをチグハグと言うのだろう。

 

○田代:渥美清 - 失踪人の部下

そして、失踪人の部下、渥美である。結局、全ての人が失踪した脇役に見える。脇役時代に戻った主役見たいである。みんなが主役を辞退しているように見える。

 

○男の妻:中村玉緒

ではこの人はと言うと、奥さんだった元妻か?

って言うか、勝が無理矢理キャストに入れたようにも見える。

 

依頼人実弟大川修

今回印象に残ったのはこの人だけだ。以前、何かのトークショーに出ていた勝が、自分のホモセクシャルに関する考えを説明しているところをたまたま見た。それは、正にこのシーンに似ているのだ。この依頼人実弟ホモセクシャルで、お金持ちに、春を売っているのである。彼は、大川は勝に聞くのだ。「あなたは僕をどう思うか」と。勝は答える。「魅力的だよ」と言う。大川は言う。「だったら、あなたは、僕の液体が飲めるかい?」と言うのである。勝は「それはちょっと」となる。

では、トークショー(徹子の部屋?)はと言うと、勝は、ホモセクシャルの話をする。そして自分は一生懸命想像するが、男性の性器が目の前に来たところで止まってしまう。無理だ。と、誰も彼に強制している訳ではないのに、その説明をして、何故か目が輝いている。

面白い。勝さんと言えば、この印象しかない。それだけ。

 

○と言う訳で、ひどい映画だ。でもこの映画の空虚さこそ、最近のCM映画の特徴である。抵抗を辞めたものが作る、資本家が保証した芸術らしきものである。

 

合掌