migihanshin’s blog

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禁じられた歌声 2014年 フランス

禁じられた歌声 2014年 フランス🇫🇷

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あらすじ

「西アフリカ、マリ共和国の古都ティンブクトゥを舞台に、イスラム過激派の弾圧に立ち向かう家族の戦いを描き、フランスのセザール賞で最優秀作品賞を含む7部門を獲得したドラマ。第87回アカデミー賞ではモーリタニアから初となる外国語映画賞ノミネートを果たした。ティンブクトゥ近郊の街で暮らす音楽好きの男性キダーンは、妻サティマや娘トーヤ、12歳の羊飼いイッサンと共に幸せな毎日を送っていた。ところがある日、イスラム過激派が街を占拠し、住人たちは音楽もタバコもサッカーも禁じられてしまう。住人の中にはささやかな抵抗をする者もいたが、キダーン一家は混乱を避けてティンブクトゥに避難する。しかし、ある漁師がキダーンの牛を殺したのをきっかけに、彼らの運命は思いがけない方向へと転がっていく。」映画.COM

 

監督: アブデラマン・シサコ

 

イブラヒム・アーメド  (キダネ)男

彼は、牛飼いを生業としている。

奥さんと娘を愛し、歌を愛している。

この映画の「禁じられた歌」というのはどうもしっくりこない。そんなに歌は聞けない。だから、禁じられたなのか?キアロスタミの映画の方が余程、歌が出てくる。残念。

彼の居住まいからは、今の生活への満足と神への信仰の安心が溢れて、これがこの映画を悲惨なだけの映画ではないものにしている。

 

トロウ・キキ  (Satima)女

キダネの奥さん?

彼女についても同じなのである。神を信じ愛するものは、ここまでかと感心する。この親子の居住まいとマリの風景が、この映画を他の悲惨な映画とは一線を画している。このテロ集団が見たら、逆に背筋が凍るのでは?と思った。

 

Layla Walet Mohamed  (トヤ)女子役

どこまでも、父母を敬う娘。牛をGPSというのは面白い。

 

Abel Jafri  (Abdelkrim)男

イスラム過激派

この映画に出てくる過激派は、皆一様に大人しそうに見える。過激ではないだけに、理詰めで、神の裁きをしているということか?これが、このイスラム過激派が、なくならない理由ではないのか?この人は、多分幹部かと思うのだが、甘いマスクで、t社のピックアップを下手くそに乗り回し喜んでいる。これは、t社の車の信頼性が高く、特にピックアップは日本人自身があまり知らないほどの世界戦略社なのだ。(サプライヤーにとっては神PJだが)この映画、何の嫌味かこのピックアップが何度も出て来る。素晴らしいマリの大自然を蹂躙する過激派の乗る日本車は、いやが応にも目につく。この車は、日本でも売っているが、何せt社の車と言えばアフリカではこれだ。本来、ハイラックスと聞くと知っている人は多いと思うが、これはIMVという戦略名を持っていて、売る国国によって車名が違ってたりする。何故、詳しいかと言うと、この金型の仕事を、嘘でもしていたからだ。僕は南アフリカ向けの金型を嘘でも磨いたからな。

この映画の皮肉、それはこのIMVだ。t社の車が売れれば売れるほど、信頼性の高さから過激派が購入し、テロ活動の最も重要なツールとして活躍している。映画を見ればわかるが、不要と思うほど何度も出てくる。

何故か? これがフランス映画だからだ。

 

ケトリー・ノエル (ザブー)女

巫女?

こう言う、過激派の被害にあう人々の落ち着きが実に面白い。

この人はイマイチ良く分からなかったが。

 

○というわけで、この映画はいい映画だ。でも自動車関係でご飯を食べている人は、感覚の鋭い人は見たくないかも知れない。日本は平和憲法の国であり、武器を輸出してはいけない筈だ。でもこれは、世界戦略車であり、現地で製造しているので平和憲法が関係ない。世界戦略だからね。ちょっと考えればわかるが、その現場にいないと実感が湧かないだろう。日本の今の豊かさが、何に裏打ちされているかを。この過激派は、いつまでもなくならない。

 

○マリに関するお勉強

で、このアフリカ西部の海の無い国、マリ。映画の国籍がフランスになっている。で、マリを調べて見ると、マリ(元名スーダン)は、フランスに🇫🇷いじめ倒された国ではないか?過激派よりフランスの方がエグい。

 

『フランス植民地期

フランスは、既に自国領としていたセネガルからセネガル川を遡って侵攻してきたフランスは1880年カイに首都を置くオー・セネガル植民地を成立させ、1890年にはこの植民地はフランス領スーダンと改称された(「スーダン (地理概念)」も参照)。〜略〜  第二次世界大戦後、植民地独立の動きが広がる中でマリでも独立への動きが始まり、1958年にはフランスの自治スーダンとなった。』Wiki

 

『独立

1960年6月、隣国のセネガルと共にマリ連邦を結成し、フランスから独立[7]。しかし、その年の8月にセネガルが連邦から離脱したため、翌9月にマリ共和国と国名を改めた。』Wiki

 

詳しくは、Wikiを見て欲しいのだが、この記事と記事の間に、国がまとまるまでのこの国の苦しみは凄い。そして、やっと安定したと思ったら、下記のマリ北部紛争である。

 

『マリ北部紛争

2012年1月、トゥアレグ族は新たに独立を求め、トゥアレグ抵抗運動 (2012年)(英語版)で蜂起し、マリの北部各州(アザワドを制圧した。戦いの中で政府軍内部からは武器が足りないなどといった不満が噴出し、同年3月にマリ軍事クーデターが起きてトゥーレ政権が打倒される事態となった[10]。

さらに4月6日にはトゥアレグ族の反政府武装組織「アザワド解放民族運動(英語版)」(MNLA、タマシェク語: ⵜⴰⵏⴾⵔⴰ ⵏ ⵜⵓⵎⴰⵙⵜ ⴹ ⴰⵙⵍⴰⵍⵓ ⵏ ⴰⵣⴰⵓⴷ)とサラフィー・ジハード主義組織「アンサル・ディーン」が北部三州(アザワド)を制圧し、一方的にアザワド独立宣言を発表した[11]。

5月5日にはアザワドを制圧中の国際テロ組織アルカーイダ系武装組織「イスラムマグレブ諸国のアルカーイダ」(AQIM)トンブクトゥの聖墓を破壊したと発表した[12][13]。その後、アンサル・ディーンと対立したMNLAは攻撃を受け、アザワド内の拠点を全て失い、アザワドは事実上崩壊[14]。現在、マリ北部はアンサル・ディーンの支配下にある[15]。』Wiki

 

『2013年1月、フランスが軍事介入を開始(セルヴァル作戦し、政府軍とともにアンサル・ディーンやイスラムマグレブ諸国のアルカイダなど、イスラム系反政府勢力に対して攻勢をかけた[16]。』Wiki

 

『マリの治安は非常に危険な状況に立たされている。同国北部・中部では、連日のように武装集団による殺人強盗及び部族間抗争による殺戮が発生している。特に中部では遊牧部族及び農耕・狩猟部族間の衝突が多発し、双方に多数の死傷者が発生していて、身の安全が脅かされる可能性を高めている。一方で南部においても襲撃及び凶悪犯罪などが発生しており、首都バマコではバイクを使用した武装強盗等の凶悪犯罪が頻発している状態が続く。

加えて、地元警察と憲兵が癒着と共犯を繰り返しているとの報告が挙がっている[46]。

2022年10月現在、外務省は首都バマコを除くマリ全土に対して「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」 、バマコに対しては「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」の危険情報を発出している[47]。』Wiki

 

今回のレビューは、映画をかなり脱線したが、これこそが、僕がこのレビューを、映画エッセイとしている由来である。それにしても、この国の人たちは、国とは何であるという意識だろう。そして、何故、フランス人は胡散臭いのか?そして、日本の平和憲法とは何なのか?勤勉な日本人は、今後どうしたら良いのか?それぐらい、無駄なシーンと思うほど日本車が出て来る。勉強になりました。