アカーサ 〜僕たちの家〜 2022年 ルーマニア
ドキュメンタリー
○あらすじ
「にぎやかな大都市に隣接するバカレシュティ湖。その手つかずの自然の中で暮らすエナケ一家。20年来、彼らは湖畔の小屋で眠り、素手で魚を捕り、季節を肌で感じながら自然と完全に調和して暮らしていた。ある時、この地域を国立公園にするという行政の介入があり、一家は型破りな生活を捨てて街へ移住することを余儀なくされる。彼らの生活は一変し、釣り竿をスマートフォンに持ち替え、気ままに過ごしていた日中は学校へ通うことになる。」Wiki
出演
エナカ一家。
親父、奥様、9人の子供達。
どちらかと言うと男の子が多い。
人種はロマか?
○ルーマニアのブカレスト、この大都会に人のすまない島?あるいは水べりがある。バカレシュティ湖と言う。湖と言うが、何ともゴミっぽい場所だ。そこにバラックを建て、この家族は住んでいる。勿論家賃ただだが、親父によれば、ここに観光に来る人をタダで案内してると嘯く。行政からは目をつけられていて、いつ追い出されてもおかしくない。所謂、強制執行だ。この映画はこの本物の家族を追いかけ、何を求めているのだろうか?
○ルーマニアって、チャウシスクしか知らない。で、このブカレストを調べてみたらこんな記事が。
「ルーマニアの首都ブカレストの南側、第4地区(人口約30万人)(※地区番号は市の中心部から放射状に右回りに第1から第6まで振られている)人口湖「バカレシュティ湖」のほとりに建つ、7棟からなる高層マンション(総戸数765戸、2009年完成)。
6,000m2の商業施設を含むこの建物群は7棟(17階建て5棟、21階建て1棟、25階建て1棟)からなる。25階建ては、ブカレストで最も高い住宅建物。
分譲価格は次のとおり(1ユーロ=135円換算)。
- 837万円(ワンルーム/47m2)
- 1,337万円(2部屋タイプ/72m2)
- 1,750万円(3部屋タイプ/127m2)
- 2,417万円(4部屋タイプ/144m2)
- 4,590万円(ペントハウスタイプ/194m2)」©2023 ミクル
何と言うか、これは金持ちの外国人向けのようだが、この街の隅にこの家族は暮らしている。大胆なホームレスだ。
○チャウシスクの時代は、特に子供がエイズになったり、そうゆうことが話題になった。
「またチャウシェスクは労働力の確保のため人口大増進政策をすすめた。しかし多くの家が貧困にあえいでいたため、子供を育てきれなくなった親が子供を捨てる事例が頻発し、膨大な数の孤児を出してしまい、ブカレストの孤児院は常時満員状態となった。なお孤児院の諸環境は極めて劣悪であった。後述の「子供たち」の中には、そのあまりに過酷な生活から逃れるため敢えてマンホール生活を選んだ子供も多い。特に医療環境は最悪で、ルーマニア内におけるエイズ問題の原因にもなった。2009年現在でもBBCの報道によれば不十分な状態の施設がある[38]。この時の影響でルーマニアの人口はバルカン半島一となっている。」Wiki
これがチャウシスクの時で、革命後は、
「その後、1989年のルーマニア革命で民主化されたが、経済は低迷し活気の無い街と化した。また前述の様に大量の孤児がストリートチルドレンとなり、その多くは下水道での生活を余儀なくされ、犯罪に走ったり幼い身で売春に身を落とす子供たち、さらには人身売買業者に攫われる子供も多くいた。彼らは「チャウシェスクの子供たち」と呼ばれ、2000年初期まで共産主義時代の負の遺産としてブカレストの大きな社会問題となっていた。2000年代に入り、経済が回復し好調になると共に、町は近代化され、歴史的地域はかつての輝きを取り戻しつつある。」Wiki
とある。確かに、「アカーサの子供達」もチャウシスクに関係あるのかなと思ったが、2000年から現在のルーマニアは順調に発展しているようだ。つまり極めてこの家族の、と言うか夫婦の個人的な生活志向のようだ。普通に生活しようと思えば出来る、行政も補助すると言われ、実際に途中から子供達は、新しい生活に馴染んで来ている。一体何が面白い映画なのでしょうか?となる。大体、ルーマニアに詳しい人で無ければ、この映画の話運びでは、ここがどこの国かわからない。しかも、ドキュメンタリーだと言う。チャウシスクの時代にはあり得ない自由な家族と言えまいか?